こんな方におすすめ
- 仕事の型を学びたい20代会社員
- 研究室に配属された大学生
- 生産性をあげたい人
- 『忙しいからとりあえず問題に手をつけよう!』と考えてしまう人
『問題解決には型がある』この記事で伝えたいことはそれだけです。
僕自身自動車部品の設計開発をしている会社員ですが、毎日山のような問題に遭遇しています。これらをどのように解決していくのか、非常に参考になった本があったためぜひ記録に残したいと思いました。
目次
仕事ができない会社員
ココがポイント
仕事ができない会社員は、解くべき重要な問題を見極める作業をしない
世の中の会社員には、出世ができる人と出世ができない人の2パターンに分けられます。
ここでは出世したいか出世したくないかは別議論とします。
仕事は『イシュー度』と『解の質』で整理できる
一言に仕事といっても、様々な種類がありますしそれぞれ分解していくこともできます。
僕は自動車部品の設計開発をしていますが、『製品の売り上げが下がっている』という問題があったとします。この問題はさらに次のように分析できます。
- 原価が高い
- 売価が安い
- 品質コストが高い
どれもあり得る話です。そして、『製品の売り上げが下がっている』に対する原因を『イシュー度』と導ける『解の質』に分類できるはずです。
下の図をみてください。

仕事ができない会社員の特徴
仕事ができない人のたった一つの特徴、それは『イシュー度の低い問題に多くの時間を割いている』ことです。
どんなに多くの問題を解いたところで、イシュー度が低ければ本質的な解決はできないということです。
例えもし大量の問題解決を通してイシュー度の高い問題解決までたどり着けたとしても、「犬の道」を通る仕事の型が習慣になることは決して好ましくありません。

世の中には問題が溢れかえっています。
一つ一つの問題に対してよりよい答えを模索することは大切ですが、もっと大切なことは『本当に重要な問題に取り組むこと』です。ノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進博士は次のように述べています。
一人の科学者の一生の研究時間なんてごく限られている。研究テーマなんてごまんとある。ちょっと面白いなという程度でテーマを選んでいたら、本当に大切なことをやるひまがないうちに一生が終わってしまうんですよ。『精神と物質ー分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか』
少し話は逸れますが、利根川博士の言葉はそもそも『あなたの仕事選び』にまで立ち帰れます。今は自分が本当にやりたい仕事ではないけど、将来的には転職したり起業をしたい。こんな考えでいると、あっという間に一生が終わってしまうということを示唆しています。
イシューとは何か
では、先ほどから何度も登場している『イシュー度』について解説します。
イシュー度とは、次の項目に該当する問題のことです。
ココに注意
- 2つ以上の集団の間で決着のついていない問題である
- 根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題である
先ほどの『製品の売り上げが落ちている』という件で言えば、この問題の真の原因をつきとめることが、イシュー度の高い問題を探すことにつながります。
例えば『製品の売り上げが落ちているのが売価が安いから』だとわかれば、この問題は『製品の売価を上げること』がイシュー度の高い問題となるのです。
凡人会社員でも成果を出せる問題解決の型
あらゆる問題に対して、その解決プロセスは共通しています。
つまり、以下のような手順に沿って進めていくことです。
step
1イシュードリブン
step
2仮説ドリブン①
step
3アウトプットドリブン
step
4メッセージドリブン
すなわち、イシュー度の高い問題を突き止めたらそれに対して仮説をたててその仮説を検証できるアウトプットはなにかを考えたのち、その結果をわかりやすく伝える。
必ずしも仮説が正しい必要はありません。あくまでこのプロセスを踏むことが、仕事ができる会社員である所以なのです。
『時間がない』などの理由でステップ3から手をつけてしまう会社員が多いのが現実のようです。
『限界まで働く』『労働時間で勝負する』というのは、労働者やサラリーマンの思想であり、この考えでいる限り、圧倒的に生産性が高い人にはなれまい。『同じ労力・時間でどれだけ多くのアウトプットを出せるか』というのがビジネスマン ・プロフェッショナルへの道なのだ。『イシューからはじめよ 知的生産のシンプルな本質』
おわりに
僕もまだまだ会社員の中でも若手の部類で、忙しくて時間がなくなってくると『考えているより手を動かした方が早い!』と思ってしまい、なりふりかまわず問題に取り組んでしまうことがあります。
しかし、忙しいからこそイシュー度の高い問題を時間をかけて絞りこむ作業が重要なのですね。
この記事は、『イシューからはじめよ 知的生産のシンプルな本質』を参考にしています。もっと深く学びたい!という方は読んでみてください。